若い頃はちょっとしたマナー違反も「かわいいからいいわー」で許されていましたが、もう40代は許されません。
大人になると誰も教えてくれないし、後でヒソヒソ言われるだけ…失敗しない喪服のマナーとブラックフォーマル選びのポイントをおさらいしてみましょう。
喪服のマナーその①喪服は3種類
喪服には大きく3種類の格の違いがあります。
正喪服
最も格の高い喪服が正喪服です。喪主や故人の親族といった遺族側の立場の人が着る喪服です。和装なら黒羽二重(くろはぶたえ)の染め抜き五つ紋付きに帯は両面黒無地の名古屋帯を締め、小物は全て黒で統一します。
洋装の場合は、準喪服との違いがわかりにくいのですが、準喪服よりも肌の露出が極力抑えられたブラックフォーマルドレスとジャケットになります。首元が詰まっており、長袖にワンピースの着丈もロングになります。極力装飾がない生地とデザインの方が格が高いとされています。
また、帽子を被るのは正喪服のみなので、列席者として参加する場合は控えます。列席者は遺族より格上の装いをしないというルールがあります。帽子や五つ紋付きの喪服を着ていくのはマナー違反になるのです。そもそも、列席者なのに五つ紋付きの着物で来られてしまうと、愛人疑惑とか起こりそうですよね…
準喪服
一般的にブラックフォーマルとして販売されているのは、この準喪服です。列席者として参列する時には、お通夜から葬儀まで準喪服で問題ありません。
略喪服
略喪服とは、ブラックフォーマルスーツではない黒・ダークグレー・ネイビーといったダークスーツのことです。突然のお通夜や3回忌以降の法事やお別れ会といった場で着用します。
子どもの卒業式や入学式のタイミングに濃紺のフォーマル対応スーツを揃えておけば、1着で略喪服にも対応できてマルチに活躍してくれますよ。
気をつけるべきポイントは、インナーの色。白はお祝いの色とされているので、悲しみの席ではインナーは光沢のない素材の黒を身に着けます。
また、スカートを選ぶ場合は、膝がしっかり隠れる長めの丈を選んだ方が安心です。
喪服のマナーその②小物は黒で統一すること
喪服に合わせるバッグと靴も黒で光沢のないものを揃えておきます。靴は光沢のない革のローヒールパンプスが主流になってきましたが、バッグはまだ布製を用意しておいた方が無難です。
岩佐のバッグだと、お手頃価格なのに漆黒の素材で底鋲も付いているので汚れにくくて使いやすいです。
奥行きがあって、コンパクトながらかなりの量の荷物が収納できます。袱紗・念珠・サブバッグ・エプロン・ハンカチ・ティッシュ・傘・財布・スマホを入れてもまだ余裕があるほど。
最低限、この3点セット(フォーマルバッグ・サブバッグ・袱紗)があれば安心ですね。
忘れがちなのが、黒いハンカチと黒い傘です。当日慌てないよう前もって準備しておきましょう。
黒い軽量の折り畳み傘があると、ブラックフォーマルバッグの中に収納できるので持ち運びが楽になります。
どうしても黒い傘が用意できなかったなら、ビニール傘ならまだ許される範囲といったところです。いつも使っているおしゃれなデザイン傘はやめておきましょう。
髪の長い方は、ヘアゴムやバレッタなども光沢がなく華美ではない黒いヘアアクセを用意しておきます。ロングヘアの場合、ひとつ結びにしただけだと毛先が気になるので、お団子セットがあると安心です。
髪をまとめる時は、耳より上にならないように気をつけます。
ちゃんとネイルオフするのが理想ですが、ジェルネイルだとオフするのも大変だし、慌てて爪にダメージを与えてしまうことも。一時的にジェルネイルを隠せる便利アイテムを活用してみましょう。
または、手袋をするという方法もあります。手袋はご焼香の際のみ外します。
40代なら揃えておくべき喪服セット一覧
- 準喪服
- 黒ストッキング
- 黒のローヒールパンプス(光沢のない3~5cmヒール)
- ブラックフォーマルバッグ
- 袱紗
- 黒のサブバッグ
- 黒いハンカチ
- 黒い傘
- 念珠
- フォーマル対応ヘアアクセ(ヘアゴム・バレッタなど)
- パールアクセサリー(ブラックパール・黒曜石・ジェット・オニキスでも)
- 弔事用エプロン
40代なら揃えておきたい弔事グッズを一覧にしてみました。全て揃っていますか? 何年も使っていないものは、カビや痛みが無いか定期的にチェックしましょう。
もしもの時に慌てないよう、弔事に対応できる黒ストッキングは2セット常に用意しておきたいですね。
黒のストッキングならなんでもいいわけではありません。透けすぎているもの、光沢があるもの、デニールが厚すぎるもの、全てNGです。
念珠は、まれに参列する式の宗派によって指定される時もありますが、一般的な念珠を一つ持っていると安心です。
弔事用エプロンは、故人が親族や会社関係、ご近所といったお手伝いする側に回った時に必要になります。お手伝いする側は何かとバタバタしてしまうので、前もって準備しておきたいアイテムだったりします。地方によっては、白エプロンを着用するという慣習もあるようです。ずっと関東育ちなのでその辺の事情は詳しくありません。親戚やご近所の方にちょっと確認してみてくださいね。
40代のブラックフォーマルを選ぶポイント
- 年令に応じた価格帯を選ぶ
- 喪服で個性を主張しない
- 膝は絶対に隠れる長さのワンピース丈を
ブラックフォーマルの値段の違いは、ズバリ黒色の深みの違いです。しまむらやスーパーでも、デパートでも同じようなレベルの喪服しか並んでいないのであまり違いがショップ内では確認できません。列席した時に、「あれ?私の喪服の色薄すぎない?」となってしまうのです。
この2着の喪服ですが、左と右のどちらが高いものかわかりますか?
1つは1万円台、もう1つは10万円台と10倍の価格差があります。
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正解は、左が1万円台で右が10万円台の喪服の黒色になります。並ぶと、1万円台の方はグレーに見えてきませんか?
悲しみの席では、全員が黒一色になるので、普段よりも黒の違いに目がいってしまいがち。特に、太陽光の下は悪目立ちしてしまいます。お通夜より葬儀の席の方が気になってしまうかも。
40代なら、喪服は10年以上着続けられる漆黒を選んでおきたいですね。価格帯の目安は、30代3万円以上、40代は5万円以上が無難です。
賢い主婦は、デパートでの定価5万円以上の喪服をセールや通販を上手に利用して、前もって安く手に入れておきましょう。
私も先日、株主優待セールで喪服を新調しました。次のセールは11月です。優待券が余り気味なので、Twitterでお声掛けていただければご一緒しましょう。先着順になってしまいますけど。
通販の試着サービスなら価格帯の異なる喪服を着比べることができるので、ぜひ活用してみてください。自分の目で黒の違いを確認するのが一番です。
楽天のブラックフォーマルショップなら、楽天ポイントも貯まってお得に喪服を揃えることができます。B-GALLERYなら2着までの試着も可能。
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喪服はシンプルでベーシックなデザインや素材の方がよりフォーマルになります。40代なら、あまり凝ったデザインは避けたほうがいいと思われます。
一般的に喪服の寿命は10年程度と言われていますが、もしかしたら、60代までその喪服を着ているかもしれないですよ。本当にそんな可愛らしいデザインでいいですか?
フリルや刺繍、透けた素材の喪服は20代までの特権じゃないかと感じてます。
この写真の喪服はアイキャッチにも使用しているのですが、19歳の厄年に厄払いで購入した1万円台のものです。結局、30代までずるずると着続けることになりました。
あまり買い換えるものではないので、流行や個性を喪服で主張するのはやめておいたほうがのちのち後悔しません。30代後半でこの喪服を着るのはちょっと恥ずかしかったです(反省)。
また、ワンピースの着丈は、座ったときでも膝がしっかり隠れる丈であるか確認しておきましょう。特に身長高めの方は要注意です。
最後に、自分の体型に合ったラインを選びましょう。骨格診断をしておくと、似合う襟の形やワンピースのラインを知ることができますよ。
長い年月を伴にする一着と出会えますように。